「分科会テーマ:もう来てる!地球温暖化!!〜5年で社会を変えるため〜」
参加団体:38団体 参加者:62名
はじめにテーマ別活動報告として分科会運営団体の5団体(日本生協連、NO2・酸性雨全国一斉測定運動実行委員会、航空政策委員会、主婦連合会。全地婦連)から報告がありました。続けて、環境分科会で過去3年間継続して温暖化防止をテーマに取り上げてきた議論の内容と成果について振り返りが報告されました。
基調講演は、国立環境研究所 地球環境研究センター主任研究員の高橋氏から「温暖化を止められないと何が起きるか?」とのテーマで講演が行われました。冒頭に目指すべきCO2削減長期目標の考え方の説明がされた後、現在観測されている多くの温暖化の影響事例、さらに今後に予想される気候について世界全体や日本の例の紹介がされました。(たとえば、平均気温2度上昇の場合、東京は今の鹿児島と同じ気候になり、35度以上になる猛暑日は年間25日程度に増加する。)また、「温暖化影響総合予測プロジェクト」による最新の研究成果から、水資源、森林、農業、人の健康の面で予測される影響について具体的に解説がありました。最後に、温暖化に対する適用策だけでなく緩和策も進める必要性があり、そのため早急な温室効果ガス大幅削減の取り組み開始の重要性が強調されました。
パネルディスカッションでは、市民団体から気候ネットワーク、消費者団体からコープとうきょう、企業から(株)リコー、行政から環境省および東京都環境審議会委員が参加し、各団体から取り組みの報告がされました。気候ネットワークからは、2度上昇までに抑えるために2050年までに日本の温室効果ガス80%削減の必要があることと「MAKE the RULE」キャンペーンの呼びかけが行われました。国の温暖化対策、東京都の環境確保条例、リコーの環境活動、コープとうきょうの組合員参加の省エネ活動などの報告が行われ、分科会参加者からの質疑応答を行いました。最後に、温暖化対策への行動を大きく進めるためには、経済面も含めた社会の仕組みが必要であることを訴えて分科会を終了しました。
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高橋潔さん |
パネルディスカッション |