1.本留意事項の対象とする健康食品について、「保健機能食品」を含むことに賛同します。
保健機能食品の広告・宣伝には看過できない虚偽誇大表示が見受けられます。特に、特定保健用食品について許可を受けた表示内容を超える表示をしているケースや、機能性表示食品について国の許可を受けたものと誤認させる表示をしているケースも見受けられます。留意事項は、これらも違反とすることを示したことに賛同します。
2.アフィリエイトやステルスマーケティングの取り締まりの強化を求めます。
近年のアフィリエイトプログラムを用いたアフィリエイターの健康食品について、虚偽誇大表示によって、多くの消費者が様々な被害をこうむっています。これらの新しい手法は、多くの消費者を誤認させ、不当な取引被害につながっています。こうしたアフィリエイトサイト上の表示についても、留意事項が示されたことに賛同します。あわせて執行力の強化を求めます。
3.新聞折り込み、雑誌、BS・CS放送等の広告の監視強化を求めます。
本留意事項には様々な違反事例が示されていますが、新聞折り込み、雑誌、BS・CS放送等の広告には、この表示例以上に明らかに違反と思われる内容の虚偽誇大広告が数多く見受けられます。本留意事項をこれらの事業主、広告主に周知徹底させることと、あわせて執行力の強化を求めます。
4.問題となる表示事例をさらに充実させてください。
健康食品の広告は、様々な留意事項を示しても、その網の目をかいくぐって虚偽誇大広告がされているのが実態です。本留意事項も頻繁に見直すことで、さらなる充実をお願いします。
5.保健機能食品においては、問題となる表示例をもとに監視指導の強化を進めてください。
今回、保健機能食品において問題となる表示例として、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品の事例が示されました。しかし、実際の広告や表示をみると、既に抵触している事例も多くみられます。また、機能性表示食品の場合は、届出された表示内容と実際に販売するときの広告の中身がかなり違うものもあります。監視指導を強化し、法令に抵触しているような表示例をもとに監視を徹底してください。
6.健康食品について、消費者への啓発・教育を進めてください。
健康食品全般について、取締り強化とともに、あわせて消費者の啓発も進めてください。機能性表示食品がスタートしましたが、消費者の中には届出内容は国が認めたと誤解している人もいます。制度についてきちんと理解できるよう、消費者啓発・教育に力を入れてください。
7.地方自治体への権限移譲に伴う執行力の強化を求めます。
2016年4月より健康増進法の勧告、命令の権限が都道府県知事、保健所を設置する市長又は区長に移譲されることが決まっています。景品表示法の措置命令の権限は既に地方自治体に移譲され、既に何件かの措置命令が下されています。健康食品の取締りは、消費者庁はもちろんのこと、地方自治体の監視執行の力を高めていかないと、これだけ多くの虚偽誇大広告を取り締まることはできません。消費者庁と地方自治体の情報共有を進めることと、権限移譲・体制確保によって、地方自治体の執行力を高めることを求めます。 |