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環境分科会報告(要旨)

よみがえれ!自然・いのちと暮らし〜大量破壊・大量廃棄社会からの脱却〜

参加団体:51団体 参加者:62名(実行委員10名含む) 
 

 午前中は「『環境破壊』から『環境再生』の時代をどう切り拓いていくか」と題する基調講演(講演者 一橋大学・日本環境会議事務局長 寺西 俊一さん)が行われました。

 寺西さんは、環境問題は多様な広がりと複雑性を持っており、日本国内だけでなくアジアにも広がっていることから、特にアジアでの環境破壊の現状についての具体事例、環境から軍事を問い直すという面から、軍事基地の汚染による被害の事例の説明があり、最後に、世界各地で広がりを見せている「環境再生」への様々な取組みについて紹介と、小さな力をつないで大きな力にしていく「エコ・ベクトル」の統合が必要ではないか、とまとめられました。

 午後からは特別報告を受けた参加者同士の意見交流を行いました。

 特別報告の一つとして水俣病被害者の会事務局長から、戦後の経済成長を貫くために水俣病被害者が押しつぶされていった過程と背景を振り返りつつ、現在の「環境と福祉を中心としたまちづくり」の取組みの紹介がありました。

 会場から、有明海訴訟東京・首都圏の会から「諫早干拓工事の現状」の報告、東京大気裁判弁護団から、自動車メーカーの責任を問う報告と原子力発電による放射能汚染や六ヶ所村の再処理工場での実験を懸念し、自然エネルギーへの転換を期待する報告などがありました。

 二つ目の特別報告として、環境省・環境経済課課長補佐から地球温暖化対策としての「環境税」環境省(案)について、税の効果・影響や税収の使途等について説明をいただきました。

 会場からは「本当に二酸化炭素(CO2)を減らすためには環境税の導入しかなく良い制度設計にしてほしい」、「なぜ消費者から徴収するのかわからない。最大の排出先は産業部門ではないか」などの発言がありました。環境省からは「事業者からも環境税は負担いただく、各家庭でも省エネ機器を選択することなどの努力の余地がある」との説明がありました。

 他に東京23区を対象にしたPETボトル回収量と回収費用の調査報告、市民による継続した環境測定活動、環境報告書に関する報告などがされました。
 

分科会のまとめ

 環境再生の為には、小さな力をつないで、大きな力に、多面的、多重的なネットワ−クが大切ということでまとめました。

一橋大学
日本環境会議事務局長
寺西俊一さん
環境省総合環境政策局
環境経済課 永見靖さん
JACSES 足立治郎さん