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食の分科会報告(要旨)

「農場から食卓まで」の安全性確保と私たち
〜自分たちにできることは何だろう〜

参加団体52団体 参加者153人(実行委員・事務局14人、講師、マスコミを含む)
 

 午前は、生源寺眞一と東京大学大学院農学生命科学研究科教授の「食料・農業・農村基本計画の見直しと農政改革」をテーマに講演を行いました。生源寺先生は、現在食料・農業・農村政策審議会で検討されている「食料・農業・農村基本計画」の見直しの検討経過と中間論点整理の内容、今後の論議のポイントについて、欧州の農政改革の状況を視察して感じられた日本の農業政策との違いや欧州の特徴についての感想、今後の日本の農政に期待すること等について話されました。

 講演後の質疑応答では、中山間地への助成のあり方について、基本計画で想定している消費者について、農業の担い手に対する受け入れの姿勢について等の質問が出されました。

 午後の問題提起は、仁木紹祐JA全国青年協議会理事と日本消費者連盟の山浦康明さんから、生産者と消費者それぞれの視点から見た「食料・農業・農村基本計画」の見直しに関する要望が出されました。

 問題提起の後、生産者と消費者の他に、流通・製造業に関わる方や大学生も加わり、13人を目安として10のグループに分かれてグループワークによる交流を行いました。

 ワークショップ形式のグループワークでは「私の考える食の安全・安心とは何?」、「私たちが生産者や行政、他の消費者と協働してできることは何?」の2つのテーマについて、ラベルワークの手法による交流を行い、模造紙に出された意見等から導き出せるキーワードを記入しました。

 グループ交流終了後、各グループで記された模造紙を会場に掲示し、全体交流として参加者に各グループの模造紙を見た後、5つのグループから発表を行いました。

 各グループから出されたキーワードを下記に記しました。
 

「私の考える食の安全・安心とは何?」

  • 生産者と消費者との間の信頼関係(トレーサビリティや生産者と消費者の連携などを含む)。
     
  • 農薬や添加物等の安全性について(情報開示が少ないことなどを含む)。
     
  • 食育の大切さ。
     
  • 生産者の意識の問題(農薬等が正しく使われているかなどを含む)
     

「私たちが生産者や行政、他の消費者と協働してできることは何?」

  • 食の正しい消費行動がとれるようなこと、(賢くなる、学習や食育、きちんと選択する、など)
     
  • 顔の見える関係作り(産地での交流・体験、地産地消、生産者と消費者との対話、など)
     
  • 産地や生産物に関する情報の公開や発信など
     

 発表の終了後、今後も生産者と消費者の連携が大切である等が述べられ、分科会を終了しました。

東京大学大学院教授 生源寺真一さん グループワーク