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PL法(製造物責任法)施行10年
消費者は救済されているか? 全国消団連 PLオンブズ会議 報告会
 

 全国消団連 PLオンブズ会議では、今年がPL法(製造物責任法)施行から10年が経過した年であることから、下記のような報告会を開催しました。

 今年の報告会では、PL事故にあわれた被害者の生の声を聞き、PL裁判の問題点を明らかにし、PL法改正に向けた課題整理を行なうことをねらいとして開催しました。報告会に100名の参加がありました。
 

日時:2005年7月1日(金) 14:00〜16:50

会場:主婦会館プラザエフ 地下2F クラルテ会議室

主催:全国消費者団体連絡会(全国消団連) PLオンブズ会議

プログラム:

開会挨拶と基調報告 清水鳩子さん(主婦連合会参与)

「被害者の訴え」 *進行と課題提起 中村雅人弁護士
               ・クライスラー・ジープ(チェロキー)事故被害者家族

「最近の被害データーから」 島野 康さん(国民生活センター)

「PL裁判のこの1年 〜PL裁判事例報告」 細田 はづき弁護士(PL弁護団)

「全国消団連PLオンブズ会議のPL法改正案」 土田あつ子さん(NACS)

集会アピール 太田吉泰さん(元全国消団連事務局長)

閉会の挨拶 長見萬里野さん(全国消費者協会連合会)

 今回の報告会にはクライスラーのジープ・チェロキーの自動車事故の被害者家族から事故の経緯や提訴に至った思いなど語っていただきました。チェロキーの事故は2002年5月にゆるいカーブの道路を走行中、ハンドル操作ができなくなり反対車線の対向車のトラックと衝突し、チェロキーを運転していた若い夫婦が死亡し2才の子どもがけがをした事故です。チェロキーについては1997年4にアメリカでリコールされ、日本でも同年7月にリコール届出がされていた。そして2002年6月に改めてリコール届出がされました。チェロキーの事故がこの2回のリコールの間に起こっています。車という人の命をあずかる企業が、命よりも企業を大切にする体質があり、裁判で真実を証明したいと提訴しています。

 PLオンブズ会議では、2002年にも改正案を提言していますが、今日の状況を踏まえ再提案を行いました(別紙「改正案」を参照)。最後に、集会アピール(別紙)を採択しました。

 今年4月に閣議決定された「消費者基本計画」は、2006年度までに施行状況の評価と課題の整理を行うとしています。PL被害の公正で迅速な救済や事故の未然防止に向けて、今後、各界で法改正に向けた検討が早急にすすめられることを要望しています。