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一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの
変更承認申請に係る意見を提出しました。

 経済産業省資源エネルギー庁により、「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請に係る『国民の声』の募集」が実施されました。これは、レベニューキャップ制度の下で、一般送配電事業者8社が物価・労務費・金利上昇等による費用増加を理由として、第一規制期間(2023〜2027年度)における収入の見通しの変更承認を申請しているものです。

 送配電設備の更新や災害対策、再生可能エネルギー導入拡大への対応など、安定供給に必要な投資の確保は重要です。一方で、託送料金は最終的に小売電気料金を通じて消費者負担につながる可能性があることから、費用増加の妥当性や事業者の効率化努力、家計への影響などについて慎重な検証が必要であると考えます。
 全国消団連としては、必要な投資の確保と消費者負担の抑制を両立させる観点から、申請額の妥当性の検証、料金への影響についての分かりやすい説明、事後検証の実施等を求める意見表明が必要であると考え、8月6日に意見を提出しました。

提出先:資源エネルギー庁電力・ガス事業部政策課電力産業・市場室 「国民の声」担当

一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請に係る「国民の声」の募集について

・該当箇所
一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請について

【意見1】
効率化努力を含めた申請額の妥当性及び期中調整の必要性について慎重な検証を求めます。

【理由】
 今回の申請は、託送料金単価の改定そのものではないとされていますが、託送供給等に係る収入の見通しを変更するものであり、将来的には託送料金を通じて消費者負担に影響し得るものです。
 7月17日の料金制度専門会合「資料4」で示された審査項目に沿って、翌期調整ではなく規制期間中に収入の見通しを変更する必要性、申請額の算定根拠及び効率化努力の反映状況について、一体的かつ厳格な検証を行うことを求めます。
 検証においては、物価・労務費・金利の上昇等を理由とする費用増について、一般送配電事業者別・費目別に、効率化により吸収した額、なお吸収困難な額及び消費者負担に反映せざるを得ないとする額を区分して示すべきです。単に「最大限の効率化に取り組んでいる」との説明にとどまらず、共同調達、仕様見直し、工事費抑制、デジタル技術の活用等の具体的な取組及びその効果を確認した上で、申請額が必要最小限の範囲にとどまっているかを検証すべきです。
 また、一般送配電事業者別の費用増加要因、効率化の実績及び料金への影響について、消費者による比較検証が可能となるよう、共通様式による公表を求めます。

【意見2】
電気料金への影響と消費者への影響について分かりやすい説明を求めます。

【理由】
 日本はエネルギー資源に乏しく、安定供給の確保や脱炭素化に向けた取組の推進のため、一定の費用負担が必要となる場合があることは理解します。しかし、その場合であっても、なぜ追加的な負担が必要なのか、どのような効率化努力が行われているのか、消費者への影響はどの程度なのかについて、丁寧で分かりやすい説明が不可欠です。
 今回の申請は、直ちに小売電気料金の値上げそのものを意味するものではないと理解します。一方で、収入の見通しは託送料金等の設定の基礎となるものであり、承認後に託送料金へ反映されれば、小売電気料金を通じて消費者の家計に影響し得ます。
 したがって、今回の申請によって電気料金にどの程度の影響が生じ得るのかについて、標準家庭、低圧需要家及び小規模事業者等の類型別に、可能な範囲で月額・年額の目安を示し、消費者に分かりやすく説明することを求めます。
 また、地域別の影響、物価高や既存の電気料金負担との累積的な影響を示すとともに、生活困窮世帯や高齢者世帯等、負担増の影響を受けやすい消費者への影響についても留意し、分かりやすく説明することを求めます。
 さらに、一般送配電事業者別の料金影響について消費者による比較検証が可能となるよう公表するとともに、専門的な資料だけでなく、消費者向けの分かりやすい説明資料を公表すべきです。

【意見3】
事後検証及び事後調整の透明性確保並びに過大回収の防止を求めます。

【理由】
 今回の申請には、2026年度及び2027年度の見込み値が含まれていると考えられるため、実績と見込みとの乖離について適切な検証が行われることが重要です。収入の見通しの変更が認められる場合には、現行制度における事後調整の仕組みが適切に機能し、過大回収が生じないことを確認するとともに、その内容及び調整結果について消費者に分かりやすく説明することを求めます。
 また、認められた増額分が、実際に設備更新、安定供給の確保、再生可能エネルギー導入への対応及びレジリエンス強化等に活用されたかについて事後検証を行い、その結果を消費者にも分かりやすく公表することを求めます。
 事後検証に当たっては、費用実績、効率化の達成状況、計画との差異及び次期以降への反映方法を明らかにし、透明性の高い運用を求めます。

【意見4】
承認後の料金適用時期と生活困窮世帯等への配慮を求めます。

【理由】
 一部の一般送配電事業者の申請資料において想定されているように、仮に2026年11月頃から新たな託送料金への反映が行われる場合には、夏の政府の電気料金支援終了後、比較的短期間のうちに消費者負担が増加する可能性があります。
 電気は生活に不可欠な基礎的サービスであり、低所得世帯、生活困窮世帯、高齢者世帯、子育て世帯、医療機器を使用する世帯及び小規模事業者等にとっては、月々の負担増が生活や事業活動に影響を及ぼし得ます。
 認可に際しては、料金適用時期が家計や事業活動へ与える影響を丁寧に把握するとともに、脆弱な世帯等への影響について関係省庁及び地方自治体と連携しながら検証することを求めます。また、必要な情報提供及び既存支援制度の周知・活用に努めることを求めます。