「都市ガスの情報開示と料金体系に関するアンケート」調査
結果報告
2017年4月から都市ガス小売事業が全面自由化され、新たな事業者の参入が可能となりました。同時に、多くの既存ガス小売事業者(旧一般ガス事業者)の一般家庭向け都市ガス料金の経過料金規制措置が撤廃されました。全国消費者団体連絡会では、都市ガス自由化によって、選択できる新規参入があることと共に、消費者が適切に選択できるよう標準的な料金メニューが公表されること、また都市ガス料金の低廉化は大変重要であると考えます。
そこで、全国消団連では、都市ガスを販売する登録ガス小売事業者の情報開示と料金体系の状況についてアンケート調査を実施しました。その結果をご報告いたします。 【調査概要】
調査用紙
配布事業者: |
都市ガス事業者のうち、公営事業者を除く自由化前の一般ガス事業者(現在の一般ガス導管事業者)178事業者 (一覧表はこちら) |
回答事業者: |
126事業者(回答率:70%) |
調査期間: |
2017年11月28日〜12月22日 |
調査方法: |
全国消団連より各事業者に調査用紙を郵送し、Eメールないしファックスにて回答を寄せていただきました。 |
【調査結果のポイント】
- 都市ガス料金の標準メニューは、124事業者(98%)が公表をしており、公表方法の多くは、ホームページ(108事業者、86%)でした。
- 都市ガス供給と組み合わせたサービスは、約3分の2(66%、83事業者)が「ない」と回答しており、「ある」と回答したのは41事業者(32%)でした。その中でもっとも多かったのが、電気供給サービスとの組み合わせ(33事業者、回答事業者のうち80%)でした。
- 標準世帯でのガス使用量に基づく平均的な月額料金例は、約3分の2(86事業者、68%)が公表していました。他方、「公表する予定はない」という事業者も15事業者(12%)ありました。公表方法の多くは、ホームページ(78事業者、80%)でした。
- ガス託送料金相当額については、「公表している」が50事業者(39%)、「公表する予定」の11事業者(9%)を加えると約半数近くとなりますが、「公表を予定していない」が45事業者(36%)ありました。「公表している」「公表予定している」内容については、ほとんどの事業者(57事業者、93%)が「ガス託送料金の料金単価」でした。
- 都市ガス自由化後の料金体系の変更は、7事業者がすでに「実施」しており、「予定している」が5事業者、「検討中」が10事業者でしたが、8割を越える103事業者(82%)は「現時点では予定していない」でした。変更内容は「全体的に値上げの方向」が2事業者、「使用量の少ない場合の料金を値上げして、使用量の多い場合の料金を値下げする方向」が1事業者、「全体的に値下げの方向」が9事業者、「その他」が10事業者でした。変更の案内の多くは、「チラシ全戸配布」「ホームページ」で行われていました。
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また、この調査結果をふまえ、意見を提出しました(意見はこちら)
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