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LPガスの取引ガイドラインに関する学習会を開催しました

【日  時】 1月16日(月) 18:30〜20:00

【場  所】 主婦会館プラザエフ5階会議室

【参加者】 15名

【講  師】 髙野 史広さん(経済産業省資源エネルギー庁 資源・燃料部 石油流通課 課長補佐)

大石 美奈子さん(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 代表理事・副会長、液化石油ガス流通ワーキンググループ委員)

開催趣旨

 LPガスは従来より自由市場として事業が行われていますが、その販売においては「契約条件や料金が不透明」「解約時に撤去料などの費用を請求された」等、消費者から少なからず問題が指摘されてきました。

 そこで、資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査会「液化石油ガス流通ワーキンググループ(WG)」において、料金の透明化の促進や新たなサービス提供をめざして審議が行われ、2016年5月に今後の基本的方向性を示した報告書がとりまとめられました。

 今回、報告書で示された対応の方向性を具体的な措置として実施するため、LPガス取引適正化ガイドライン(液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針)案等が示され、意見募集が行われました。そこで、今回の提案内容と今後の課題について学習しました。

概要(消団連事務局による要約)

LPガスが消費者から選択されるエネルギーとなるために〜LPガス料金の透明化に向けた液石法省令等改正、 取引適正化ガイドラインの制定〜(髙野さん)

  • 今回「LPガス取引適正化ガイドライン」などで、事業者は以下の取り組みを進める必要がある旨を位置づける予定である。

消費者から見た課題(大石さん)

  • LPガス業界はこれまで料金の透明性に関わる消費者トラブルなどの報告が多く、そもそもLPガスは規制料金ではないことの消費者への周知が不足している。
  • 結果として、値上げの通知に対して声を挙げた消費者にのみ値上げを取り下げるなどして、1事業者が多くの料金体系を持つ結果となり、標準メニューを示すのも困難な状況になっている。
  • トラブル防止のために、法改正を含めた施策と、業界全体の積極的な取り組みが望まれている。今回のガイドライン等の整備で、LPガス料金請求時に算定根拠を通知することを義務づけたほか、標準的なメニューの公表などを求めたことは評価出来る。一方「電力・ガス取引監視等委員会がLPガスも含めて監視するようにしてほしい」など、今回取り入れられなかった要望もある。
  • ガイドライン施行後は、行政による監視体制が整備されることや、消費者が自分の使うエネルギーとその契約等に関心を持つことなどが重要である。

 そのほか、日本生協連より「我が家の電気・ガス料金しらべ」結果報告、及びLPガス販売事業者の情報開示の状況(1月13日現在)報告が、全国消団連より「LPガス販売における情報開示に関するアンケート調査」結果報告がありました。