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開催報告 : 都市ガス自由化学習会

日  時 : 2016年9月12日(月)18:00〜20:00

会  場 : 主婦会館プラザエフ 5階会議室

参加者 : 41名

内  容 : ガスシステム改革の現状と展望
藤本 武士 さん(経済産業省 資源エネルギー庁電力・ガス事業部 ガス市場整備室室長)

消費者から見た都市ガス自由化の課題
二村 睦子 さん(日本生活協同組合連合会 組合員活動部 部長)

ガスの小売り全面自由化において、消費者・消費者団体として重要と考えるポイント
大石 美奈子 さん(全国消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 代表理事・副会長)

開催の趣旨

 来年4月に実施される都市ガスの小売自由化にむけて、制度設計が進められています。託送供給約款(託送料金)と、経過措置料金規制を課す事業者の指定については、10月上旬締め切りの日程でパブリックコメントが募集されました。

 今回の学習会では、都市ガスの自由化についての基本的な内容から今回のパブリックコメントの論点、さらに都市ガスの小売自由化において消費者団体として注目するべきポイントについて学習しました。

概要(事務局による要約)

(藤本さん)

  • 都市ガス原料のLNG(液化石油ガス)は、電力会社もガス会社と同様あるいはそれ以上調達しており、都市ガス市場への参入が見込まれる。
  • 都市ガス小売り全面自由化により、都市ガス会社が独占的に供給していた約2.4兆円の市場が開放され、活発な競争によるコスト低廉化と、消費者の利便性の向上が期待される。
  • 経過措置料金規制の指定、解除については、決められた基準に加え、適正な競争関係が確保されているかどうかもしっかりと確認しながら、総合的に判断していく。

(二村さん、大石さん)

  • 都市ガスの自由化では、都市ガスからLPガスやオール電化への切り替えが想定されているが、消費者からすればそれは必ずしも容易ではない。
  • 各地域で新規参入があるのか。ない場合、価格が高止まりする、不当な値上げが起こる、などが懸念される。競争が確認できるまでは経過措置料金規制を残すべきでは。
  • 都市ガス自由化後、都市ガス販売における情報提供や料金体系の複雑化などの懸念もある。

質疑応答、参加者アンケートより

  • 消費者にとって自由化のメリットは何なのか?
  • 自由化になったら契約はどうなるのか、改めて契約しなおすのか?
  • 都市ガス自由化についての地方での説明会は行われるのか?
  • 誰のための自由化なのか、消費者が期待できるメリットがあるのか、ますますわからなくなった。