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ホントのことを知りたい!学習シリーズ
「電気料金の仕組みと審査の論点について」 開催報告

時・所 2013年1月10日(木)14:00〜16:30 主婦会館プラザエフ5階会議室

参加者  26名

企画の主旨

 関西電力と九州電力から相次いで電気料金値上げの認可申請が行われ、総合資源エネルギー調査会総合部会電気料金審査専門委員会で審査が進められています。この問題に関する「国民の声」の募集や公聴会に向けて消費者団体としての意見を検討していくために、基本的な電気料金の仕組みと審査の論点について学ぶことを目的に開催しました。

※「国民の声」は(関西1/28まで、九州1/31まで)募集中です。
詳しくは資源エネルギー庁のホームページに掲載されていますのでご参照ください。
関西電力の電気料金値上げ認可申請等に係る「国民の声」募集
九州電力の電気料金値上げ認可申請等に係る「国民の声」募集

内容

 電気料金の仕組みと審査の論点について、資源エネルギー庁から説明いただいた後、消費者庁と地元の消費者団体の取り組みについて簡単に報告いただきました。

※滝澤 豪氏(経済産業省資源エネルギー庁 電力・ガス市場監視調整官)より、電気料金の仕組みと各費目に関する論点について、主に電気料金審査専門委員会への配布資料を用いて説明が行われました。資料は資源エネルギー庁のホームページに掲載されていますのでご参照ください。
http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/index.html

※長谷川秀司氏(消費者庁 消費生活情報課長)より、消費者委員会の公共料金等専門調査会に設置された家庭用電力料金値上げ認可申請に関する調査会について報告されました。消費者委員会のホームページをご参照ください。
http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/kokyoryokin/index.html

※総合資源エネルギー調査会総合部会電気料金審査専門委員会に消費者団体からオブザーバーとして参加している飯田秀男さん(全大阪消費者団体連絡会)、陶山惠子さん(北九州市消費者団体連絡会)のお二人から、関西、九州での現在の取り組み状況について報告いただきました。

【質疑応答】

 参加者5名から「電力会社は自らの努力が消費者に見えるように分かり易く説明すべき」「公共料金の決定に関する欧米諸国の事例なども研究すべき」などの発言がありました。その他、アンケートの記述欄にも多数の感想・意見が寄せられました。

(囲みコラム)参加者アンケートより抜粋

【電気料金の審査にあたって、あなたが最も重視するポイントは何ですか?3つまで回答可】

(11票)情報公開と透明化、(10票)電力事業の効率化、(6票)原発に依存しない社会の実現、(5票)値上げ幅の圧縮、(4票)審査プロセスへの消費者参加、(3票)電力選択に向けたシステム改革、(1票)消費者団体の力量向上、(1票)その他(電源構成)

【本日の学習会の中で印象に残った内容をお聞かせ下さい】

○電気料金の価格が複雑に積み上げられいることはよくわかった。素人の消費者には実に難しいことも確認。

○値上げの審査ポイント、流れを見る際の整理ができた

○公共料金である電気料金について、電力会社の内部の情報が消費者に見えにくくなっていることは今後の運動には問題と感じた。

○資源エネルギー庁からの論点含めた説明は非常にわかりやすかったです。

○経産省の方の誠実な説明が印象的でした。時代の変化を感じましたが、これが逆回りして官僚的にならないようにしてもらいたいと思います。

【もっと詳しい情報を求めたい内容、今後深めたいと思う内容をお聞かせください】

○ただ闇雲に値上げ幅を圧縮するのではなく、エネルギー資源に乏しい日本では、原発再稼働が暗礁に乗り上げた今、安価な電力を得るのは難しい状況となった。今後は私たち消費者が、どのような電力を求めるのか(=コスト優先か、安定供給か)合意形成していく必要があるのではないだろうか。

○全面自由化について、消費者の選ぶ権利行使につなげる、ここにしぼって情報提供と学習会が必要に思う

以上