【HACCPアンケートについて】
平成23年12月末までに、会員団体とその関連団体22箇所、全国の全ての消費者生活センター並びに消費生活相談窓口全975箇所にリーフレットを配布し、リーフレット送付先に対してHACCPに関する理解度を測るためのアンケート調査を行ないました。
アンケート総配布枚数は21795枚で、3月14日現在401箇所より3700枚のご回答をいただきました。(回収率17%)。
アンケート総数3700枚中 (期限内にいただいた)3602枚集計
1.今までHACCPという言葉を聞いたことがありましたか。
(1) |
ある。意味も知っていた。 |
752人 |
20.9% |
(2) |
名前だけ聞いたことはあったが意味はわからなかった。 |
872人 |
24.2% |
(3) |
知らなかった。 |
1959人 |
54.4% |
(4) |
その他 |
19人 |
0.5% |
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2.このリーフレットを読まれてHACCPが理解できましたか。
(1) |
よく理解できた。 |
965人 |
26.9% |
(2) |
まあ理解できた。 |
2137人 |
59.3% |
(3) |
あまりよくわからない。 |
451人 |
12.5% |
(4) |
その他 |
37人 |
1.0% |
(5) |
無回答 |
12人 |
|
|
3.このリーフレットを読まれてHACCPが食品製造に重要なものだと思われましたか。
(1) |
そうだと思う。 |
2582人 |
71.7% |
(2) |
どちらかと言えばそう思う。 |
896人 |
24.9% |
(3) |
あまり重要だと感じない。 |
87人 |
2.4% |
(4) |
無回答 |
37人 |
1.0% |
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4.食品関連の事業者はHACCPまたはそれに順ずるものに取り組んでほしいと思われますか。
(1) |
そう思う。 |
2783人 |
77.3% |
(2) |
どちらかと言えばそう思う。 |
662人 |
18.4% |
(3) |
どちらでもかまわない |
115人 |
3.2% |
(4) |
無回答 |
42人 |
1.1% |
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<アンケート対象者の基礎データー>
性別 |
男性 |
女性 |
1144人 31.8% |
2437人 67.7% |
年齢 |
10代 |
20代 |
30代 |
40代 |
2人 0.1% |
89人 2.5% |
771人 21.4% |
847人 23.5% |
50代 |
60代 |
70代 |
無回答 |
886人 24.6% |
650人 18.6% |
309人 8.6% |
48人 1.3% |
職業 |
消費者 |
その他 |
無回答 |
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2627人 72.9% |
536人 14.9% |
439人 12.2% |
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【アンケートのまとめ】
≪回答者について≫
- 回答者は女性が男性の2倍になっています。
- 年齢層は10代から70代以上の方がいらっしゃいましたが、40代50代の方に多く回答いただきました。
- 消費者団体と消費生活相談窓口にお願いしたので7割は消費者ですが、その他の多くは公務員とのことでした。
≪HACCPの認知度について≫
- 半数以上の方はHACCPという言葉をご存知ありませんでした。
- HACCPの意味もご存知だった方は2割にとどまっています。
- リーフレットを読まれて「理解された方」と「まあ理解された方」で8割以上の方にご理解いただきました。
≪HACCPの重要性について≫
- 食品製造にHACCPが重要なものだと理解していただけた方も9割以上になりました。
- 食品関連の事業者の方にHACCPまたはそれに順ずるものに「取り組んでほしいと思われ方」は「どちらかと言えばそう思う方」とあわせて9割以上になりました。
≪記述部分から≫
- 読みやすさを考えて文字の大きさやイラストの取り入れ方に工夫が必要でした。
- 誰に向けたリーフレットなのか不明瞭でした。
- 年齢は10代から書くべきでした。
【記述部分の特徴的なご意見】
1.今までHACCPという言葉を聞いたことがありましたか。
(言葉自体について)
- WHO・OECDならともかく、HACCPではハサップとも読めないし、意味もわからない。日本人にはこの方式の名称は不適。
(意味について)
- 県で進めている事業なので、講習を受けたことがある。
- 衛生管理の事とは知っていたが、具体的な事は知らなかった。
(マークに関して)
- 詳細については知らなかったので、牛乳の例や県市の認証マークの情報を興味深く拝見しました。
- 昔、学校の授業で習ったことがある、牛乳パック等に載っている。(20代の方)
- トクホ(特定保健用食品)との違いがよくわからないです。
2.このリーフレットを読まれてHACCPが理解できましたか。
(HACCPについて)
- 食中毒は、販売者だけでなく、消費者自身の家庭の中からでも起きる可能性等の情報提供が必要である。
- 以前、HACCPを取り入れているにも関わらず、食中毒事故をおこした業者がいたので、適切に運用されているのかをチェックする事も必要である。
- 原材料の検査に放射能測定を入れて欲しい。
- 自治体ごとにHACCP方式の認証マークが異なるのは良くない
- 認証を受けたあとも、定期的チェックはあるのか?
(見せ方について)
- 本パンフレットでは、わかりにくいと思います。文章に書かれているだけではダメだと思います。見出しの工夫など、お願いします。
- 読めば理解できますが、字が小さいと思います。(同様のご意見30件強)
3.このリーフレットを読まれてHACCPが食品製造に重要なものだと思われましたか。
- 今迄どおり、原発の安全神話を前提にした命・食の保証は考えられない。
4.食品関連の事業者はHACCPまたはそれに順ずるものに取り組んでほしいと思われますか。
(食品安全行政について)
- 現状でどういった問題が実際に生じているのか言及されていないので、この制度を導入すべきか判断できない。
(企業のHACCP導入について)
- 導入経費が安価になれば、取り組む所が増えると思うが。
- 自の判断力を強化しないと意味ない。制度ばかりを作っても無駄!
【委員からの意見】
*委員:全国消団連ではこの事業を進めるためのワーキングを会員団体に呼びかけて設置し、そこでご協力いただいたみなさん
(HACCPの啓蒙について)
- HACCPに対する一般市民(消費者)の認識度は1%以下ではと思います。
- 私が知りうる範囲の中小規模の食品製造事業者の従業員(衛生管理担当者以外の)に、HACCPについて尋ねてみましたが、HACCPという言葉すら知りませんでした。
- 基本的に、HACCPの制度は食品製造事業者を対象に設けられた衛生管理制度であり、まずは、全ての該当事業者に周知徹底すべきもの。行政は、消費者への啓蒙・普及を考える以前に各自治体の関係者(消費者相談等に接する部署いる職員等)に教育、啓蒙の施策を講じるべきことでしょう。
- HACCPシステム(それに準じる or 同様の)の内容は、食品製造業者が、食品事故を発生させないために当然行うべきものであり、消費者が学び、消費者が認識を高め、消費者の声を借り、事業者を指導することではないように思います。
- HACCPに関しての教育的な面での活用としては、栄養士、調理師、生産者等、専門的に食に携わる立場の人たちへの啓蒙が必要のように思います。
- HACCPについて「知らなかった」という方が多いのに驚いたりしましたが、やはりそうかという印象でした。
(HACCPについて)
- 制度(法律を含め)は、整備され、設備も完備されても、その機能が十分発揮され、活用、運用されているかの監視、点検、報告が定期的に行われる体制が自治体、行政側でとられているかは、消費者としては関心を持ったほうがよい。
(アンケートについて)
- はじめてのアンケートにたくさんの方に協力していただけてよかった。
- HACCPという言葉はどこかできいたことがあるようだが、内容まで把握できていない人が多いことがよくわかった。
- 一般消費者は、アンケート疲れし、興味の薄いアンケートには中々応えてもらえないが、回答率17%、記述も多いというのは上々なのではと思いました。
- 全国消費者センター、窓口(関心をもたれそうな)を通してという配布工夫が効を奏したからなのでしょうか。消費者のHACCPの理解度、意識、関心はかなり高レベルに位置する人たちだからだろうと推察しています。
- 今回全国の消費者センター・窓口に配布し、回答を得られたことは正解でした。この結果を農水省は読み取って今後の啓蒙・普及について検討・考慮されたらと思います。ただし、一般消費者のHACCPの認識レベルと錯覚されないように注意していただきたい。
- このリーフレットを読んで色々とご意見があることがわかりましたが、今までより理解がすすんだということでこの取り組みの効果があったのではないかと思います。
(リーフレットについて)
- 配布したリーフレットには消費者に伝えたいことを盛り込みすぎたようで、リーフレットという形にしては気軽に読める感じに受け取ってもらえなかったのではないか。
- 学べば学ぶほど情報が増えるが、あまり情報を持っていない人にはもっと要旨をしぼった内容にしたほうがよかったのかもしれない。
- 暮らしをよりよく、という意味合いでは台所での家事の改善は消費者としてのランクアップするのに大事な要素だと思うのですが、HACCPという言葉を使うとちょっとハードルが高くなってしまったのかもしれない。
- 丁寧に伝えたいという思いは伝わるものの、6P or 8Pにして、読みやすく、キャッチされやすいように活字のポイントをあげ、活字の配置の工夫が必要だった。
- 消費者のみんなに伝えたい部分、家庭での衛生管理のところの活字があまりにも小さいため、字が多い、ごちゃごちゃしているというイメージに繋がったのかも知れません。
- 「税金の無駄遣い」との指摘がショックでしたので、今後も活用した方がよい。
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