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全国消団連 ホントのことを知りたい!!学習シリーズ

「日本のエネルギーの今後に向けて考えてみよう」
(8月25日)開催報告

 全国消団連では8月2日、東京電力福島第一原子力発電所事故の状況と日本の原子力発電への安全対策や消費者への情報提供について、東京電力、原子力安全保安院、消費者庁からお話をうかがいました。それを受けて、今後日本のエネルギーはどうあるべきか消費者も考えを持てるように、8月25日プラザエフ地下2階クラルテにおいて、『ホントのことを知りたい!学習シリーズ 「日本のエネルギーの今後に向けて考えてみよう」』を開催しました。当日は消費者団体、一般の方、企業関係者、報道機関など、66名にご参加いただきました。

 まずは、NPO法人 原子力資料情報室 共同代表 伴 英幸さんから「原子力発電所の問題点と日本のエネルギー政策」と題し、原子力発電所事故や放射性物質の影響による地域経済の崩壊や健康への影響、脱原発は必然であること、そしてこれらのことから脱原発社会の選択のための提案をいただきました。

 続けて、NPO法人 気候ネットワーク代表 浅岡 美恵さんからは「環境問題から考える日本のエネルギー政策」と題してエネルギーと環境負荷の問題、原発事故と地球温暖化への影響、原子力依存からの脱却と被災地復興を温暖化対策と一体で進めることのプロセスから、2020年までに省電力25%、CO2削減25%、再生可能エネルギー割合25%の「3つの25は達成は可能である」と提案いただきました。

 お二人に講演いただいたあと、福島県消費者ネットワーク事務局長 佐藤 一夫さんと資源エネルギー庁 総合政策課 戦略企画室長 定光 裕樹さん、浅岡美恵さんをパネリストに、全国消団連 阿南事務局長のコーディネートでパネルディスカッションをおこないました。冒頭佐藤さんからは全国の皆様への支援のお礼と広がる原発事故の影響を、定光さんからは「エネルギー政策を考える視点」をご報告いただきました。「原子力発電」はこれからも必要なエネルギーなのか、どのようなエネルギーがその代りとなりえるのか、エネルギー政策を考える上で持つべき視点などディスカッションを行いました。

【参加者アンケートからいくつかご紹介します。】

お話をうかがって原子力への依存度削減へ向け舵は切られたのを実感しました。
経済活動にさまたげが出ない様に知恵を絞り情報共有していく事が大切だと思いました。
CO2排出など環境問題、雇用の創出、など課題はたくさんありますが、子ども達の将来のため今できる事に取り組んでいきたいと思いました。
とりわけ、浅岡さんのお話しは、論理が明解でわかりやすかったです。エネルギー政策と温暖化対策、原発問題を総合的に考えることが重要だと思いました。
脱原発をすすめるならば、温暖化対策は難しいのかと思っていたので、浅岡さんのお話に驚きました。
両方を追求しながら、安全・安心や環境を大切にするようなそんな「豊かさ」を実現できたら…と思いました。
原子力発電を今後いかにやめていくか、の議論を深めていくことが重要だと思った。“原発いらない”はもう大多数の共通認識としてある。結局原発に依存している立地地域が原発を止めた時にどうするか、その土地に暮らしていた人たちの生活をどうするか、これからを考えていく段階にある。
佐藤さんのお話は実体験に基づいたとても迫力のある内容のお話でした。現在も行っていますが、今後も県産品を取り寄せ、食卓を豊かにしていきたいと思います。
福島の佐藤氏の発言は重い。時の経過と共に現場の苦しみを考える時間が減ってきていないか、自分に問いかけ続けようと思った。資料を仲間に配りたい。
 
講師 NPO法人原子力資料情報室
伴 英幸さん
  講師 気候ネットワーク
浅岡 美恵さん
     
パネルディスカッションの様子

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