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食品添加物の不使用表示に関するガイドライン案に
関する意見を提出しました

 「食品添加物表示制度に関する検討会」において、加工食品の「無添加」「不使用」の表示が義務表示事項よりも目立つように表示されるケースがあり、表示の基準を明確にするため、何らかの方策を講じる必要があるとされました。それを受けて昨年3月より「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン検討会」が7回にわたって行われ、食品添加物の不使用表示について、食品表示基準第9条の禁止事項に該当するか否かのメルクマールとなる「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン案」が策定されました。

 このたび、消費者庁による意見募集が行われ(〆切1月21日)、全国消団連では、1月18日に以下の意見を提出いたしました。

御意見の表題 御意見・理由
(全般)
食品添加物の不使用表示に関するガイドライン(案)について

【意見】
今回のガイドライン(案)に基本的に賛成します。

【理由】
食品添加物は、科学的な根拠に基づきリスク評価され、安全性が管理されて使われているものなので、「使用された食品添加物を表示する」という現在の表示制度が優先されるべきと考えます。
「無添加」や「不使用」の表示がされることにより消費者に誤認を与えるおそれがあると考えるため、食品表示基準第9条に規定された表示禁止事項に該当するおそれが高いと考えられる不使用表示が、本ガイドラインにおいて10項目の類型に整理されたことと、各類型の内容および表示例は妥当と考えます。

3ページ
3.類型2 食品表示基準に規定されていない用語を使用した表示
29行目〜34行目の記載について

【意見】
食品添加物の不使用表示に関するガイドラインですが、不使用と共に使われることのない「天然」の用語についても、誤認させるおそれのある例に書かれています。これによりガイドラインの内容が分かりにくくなっていることから、その部分の「天然」の用語を除いて分かりやすくしてください。
具体的には29行目以降の段落を下記のように修正してください。
「適切とはいえない人工、合成、化学の用語を用いた食品添加物の表示は、消費者がこれら用語に悪い印象を持っている場合、無添加あるいは不使用と共に用いることで、実際のものより優良又は有利であると誤認させるおそれがある。(例:「人工甘味料不使用」等、人工、合成、化学調味料の用語を使用)」

【理由】
「天然」は食品表示基準に規定されていない用語ですが、「人工」「合成」「化学」と違い、無添加あるいは不使用と共に用いることは一般的にはありません。誤認させるおそれのある例から「天然」の用語について書かれている部分を削除することで文章が分かりやすくなると考えます。
なお、今回のガイドラインには直接関りがないことですが、添加物表示に関して禁止されている「天然」(天然香料を除く)が使用されている例(「天然着色料使用」、「天然のうま味」などの表現)が見受けられるため、事業者への周知徹底及び指導を求めます。

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5.本ガイドラインに基づく表示の見直し

【意見】
本ガイドラインを参考にすることで、既存の公正競争規約の改正や、広告等の指導につながり、さらに景品表示法の適用により消費者に誤認を与える表示が縮減されることに期待する旨を記載してください。

【理由】
本ガイドラインは、容器包装に適用するものとの規定は理解しますが、商品のポップや広告等にも誤認のおそれのある表示が多く存在しているため改善されることが望ましいと考えます。

以上