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「食品表示基準等の一部改正案に関する意見」を提出いたしました

 「食品添加物表示制度に関する検討会報告書」を踏まえ、消費者の誤認防止の観点から、食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)にある「合成保存料」「人工甘味料」等に用いられる「人工」及び「合成」の文言が削除されることになりました。

 これにともない消費者庁では、食品表示基準等の一部改正案を作成し、現在意見募集を行っています。(締め切り:令和2年5月16日)

 全国消団連では、理事会回議を経て、以下の意見を5月11日に提出いたしました。

★意見募集の概要は以下の通りです。
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms101_200430_01.pdf

意見の表題 意見・理由
食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)にある食品添加物に用いられる「人工」及び「合成」の文言の削除について

【意見】
 食品表示基準第3条及び別表第6及び第7から、「人工」、「合成」を冠した用語を削除する改正案の内容に賛成します。

【理由】
 食品添加物は「天然」や「合成」の区別なく、科学的なリスク評価とリスク管理のもと、安全性が確保されたものだけが使用されています。「人工」、「合成」等を冠した用語が使用されることにより、天然・自然のものは安全で、化学合成された添加物は危険という誤認を消費者に与える可能性が指摘されています。
 消費者意向調査の結果では、添加物に関して「人工」、「合成」の文言があると避けるという消費者が存在することが分かっています。
 また「人工」、「合成」等を冠した用語が、しばしば無添加、不使用表示と併せて使用されることによって(例:人工甘味料無添加、合成着色料不使用など)食品添加物の規制やリスク評価が、天然と合成を区別せずに行われていることが正しく伝わらず、結果として食品添加物そのものに対する誤認に結びついていると考えられることから、「人工」、「合成」を冠した用語を削除することが適当と考えます。
 なお、法令上にない「化学」を冠した「化学調味料」が無添加・不使用という表示と併せて任意表示として使われているように、別表第6及び第7から削除したとしても「人工」、「合成」を冠した用語が任意表示として使われる可能性があります。今後、無添加等の表示に関するガイドラインを策定する際には、「化学」、「人工」、「合成」の用語を冠した任意表示が使われることがないよう検討されることを望みます。