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「電力小売営業に関する指針(案)」に対する意見を提出しました

経済産業省 電力取引監視等委員会事務局 取引監視課
パブリックコメント担当 御中

「電力小売営業に関する指針(案)」に対する意見

[氏名] 一般社団法人 全国消費者団体連絡会

[住所] 〒102-0085 東京都千代田区六番町15 プラザエフ6階

[電話番号] 03-5216-6024

[E-mail] webmaster@shodanren.gr.jp

(該当箇所;P10 (3)電源構成等の適切な開示の方法、P41〜書面交付)

【意見1】 電源構成の開示については、消費者に分かり易い統一した内容で義務化すべきです。また、消費者への開示方法についても、ウェブサイトへの掲示だけでなく、請求書に記載する等、直接消費者の手元に届くような方法も併用すべきです。

<理由>

 消費者が電力会社を選択する際に考慮する条件には様々ありますが、どのような方法で発電しているかも大変重要な条件の一つです。その情報が開示されなかったり、事業者それぞれが自由な表現で宣伝したりしたのでは、比較選択の参考にすることができません。既に全面自由化が行われている欧州諸国や米国でも電源構成の開示が義務付けられており、日本の消費者にも同じレベルの情報提供がなされるべきです。義務化できない理由として事業者のコスト負担が挙げられますが、電力小売事業者は毎月、経済産業省に発受電月報を提出しており、このデータを使えば新たなコストをほとんどかけることなく開示することができる筈です。

 消費者への開示方法について「ホームページ等を通じて」とされていますが、インターネットへアクセスできない人への配慮や、電源への社会的関心の喚起の意味でも、請求書等、消費者の手元に直接届く書類も使って知らせていくべきです。

 仮に2016年4月から義務化されない場合でも、小売り各社の表示の状況を調査し、義務化について継続的に検討するべきです。

(該当箇所;P11 (3)電源構成等の適切な開示の方法)

【意見2】 二酸化炭素排出係数と共に「電力1kwhあたりの放射性廃棄物の発生量」について表示を求めます。また、その表示が可能となるよう、放射性廃棄物の算出方法を定めて下さい。

<理由>

 発電において特に問題となる廃棄物はCO2排出量、及び放射性廃棄物の量です。特に放射性廃棄物については最終処分の方法や処分地が確定していないこともあり、選択にあたって、電力の消費による放射性物質の発生を考慮することは消費者の責務でもあると言えます。

(該当箇所;P15 注記「ゼロエミッション電源」)

【意見3】 原子力、水力、再生可能エネルギーなどをまとめて「ゼロエミッション電源」と表記することは認めるべきではありません。

<理由>

 原子力、水力、再生可能エネルギーなど、環境面での影響が全く異なっており、ひとまとめに表示すべきではありません。「ゼロエミッション電源」の定義も明確ではなく、実際には「ゼロ」ではない筈で、消費者の誤認を招くものと言わざるを得ません。

(該当箇所;P6〜9セット販売)

【意見4】 セット販売の契約については、消費者がより理解し易くなるよう、継続的な改善を期待します。

<理由>

 自由化によって電気と他の様々な商品・役務のセット販売も行われますが、具体的にセット契約の内容や契約先がどこ(の事業者)で、商品・役務の不具合等の責任を誰(事業者)が持つか等について消費者が十分に理解して契約できるようにしていく必要があります。

 指針案には、セット割引の料金説明や契約解除に関して記述されていますが、消費者がより理解し易い状況をつくるため、指針案の序文にある通り「適時適切に見直しを行っていく」ことが重要です。自由化後の状況を把握しながら、より分かり易い契約書様式見本を示す等、追加的な措置を速やかに検討するようにしてください。

(該当箇所;P9セット販売)

【意見5】 契約を自動更新する場合であっても期間拘束が繰り返されるのでは、違約金が必然的に発生することになり問題があります。期間拘束を初回のみに限定するなどの修正が必要です。

<理由>

 指針案のp9には期間拘束・自動更新の仕組みが例として掲載されていますが、期間拘束を自動更新させるのではなく、契約をそのまま続行する場合には初回のみ期間拘束を許容するようにしないと、ずっと違約金が必要になります。例えば技術革新や競争環境の変化が激しい通信分野等とのセット割引を想定すると、社会環境やエネルギー環境、個人的な事情による変化の影響を受けやすい住環境におけるエネルギー選択にあたっては、利用者が「契約の時点で」将来の市場の状況等々を見通したうえで合理的選択をすることはそもそも困難です。自動更新は、たとえば2年更新の契約として、2年先、4年先の延長により、事実上、拘束期間を4年、6年とするのに近い効果をもつものであり、利用者のサービス選択の自由を実質的に奪うものとなりますので、修正が必要と考えます。

(該当箇所;P32苦情・問い合わせへの対応)

【意見6】 苦情・問い合わせに応じることができる連絡先は、ホームページだけでなく請求書など活字媒体にも記載されるべきです。

<理由>

 インターネットが使えない場合も想定し、苦情・問い合わせ先の周知方法が複数用意されるべきです。

(該当箇所;P35小売供給契約の解除手続、事業者からの解除時)

【意見7】 解除予告通知、供給停止予告通知の期間を延長してください。

<理由>

 旅行などで不在の場合もあり、また、次の小売電気事業者への契約の切り替えに時間がかかることも考えると、それぞれ予告期間が短すぎると思います。解除予告は15日、供給停止予告は5日とされていますが、少なくともそれぞれその2倍程度の期間が必要ではないでしょうか。

(該当箇所;全体として)

【意見8】 不適切な勧誘行為による消費者トラブルの発生に対して、関係機関の連携を密にして対応されることを期待します。

<理由>

 消費者への周知がまだまだ十分でない中、訪問勧誘や電話勧誘などによる不意打ち的な勧誘により、契約についての消費者トラブルが少なからず発生してくると思われます。電力取引監視等委員会や消費者庁など関係機関の連携の下、消費者への周知を進めながら、消費者被害の未然防止の対策(例えば、特定商取引法のクーリング・オフ制度の対象とする等)を進めていただくことを期待します。

(該当箇所;全体として)

【意見9】 エネルギー使用量データが不適切に使用されないようにしてください。

<理由>

 英国では、スマートメーターのエネルギー使用量データは、規制機関に認証された会社DCC(Data and Communication Campany)により一元的に管理され、利用主体毎にデータの用途・目的に応じたデータアクセスの条件とアクセス可能なデータが規程されています。電力の小売り営業にあたって、エネルギー使用量データの適切な使用を担保するため、何らかの指針が必要ではないかと考えます。