栄養素等表示基準値及び栄養機能食品に係る
食品表示基準案についての意見
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【意見】
- 栄養素等表示基準値は国民の健康増進に役立つものにしていくべきです
2015年版の食事摂取基準では生活習慣病の発症予防・重症化予防に重点が置かれており、今回の栄養素等表示基準値の見直しはそれを踏まえて提案されています。健康・栄養政策の観点から生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底を図ることが基本的方向として掲げられており、その方針に沿って、これを国民の健康増進に役立つものにしてください。
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実際の表示値の正確さを一定に担保できる体制をとってください
栄養機能食品については、現行の「加工食品」と「鶏卵」に加えて、「鶏卵以外の生鮮食品」も対象となります。加熱により栄養成分が変化する食品については調理法の記載を行うとありますが、そもそも生鮮食品は、季節・栽培方法・生産地等の条件によって、栄養成分の含有量にばらつきが生じます。消費者が安心して食べるためには、信頼できる表示が行われていることが重要です。表示値の正確さを一定に担保できる体制をとるよう指導してください。
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「注意事項」が必要になる場合について明らかにしてください
新基準案では「対象者は限定しないが必要に応じ注意事項を表示する。」となっています。「妊産婦や妊娠計画中の女性等、特別なライフステージに属するものを除外しない。ただし、そのような者を対象とする場合、その旨及び必要な注意事項の表示が必要である。」とされていますが、どのような場合が該当するのかガイドラインで明らかにする必要があります。事業者によって表示されたり、されなかったりするようでは、消費者は適切に判断することが困難になります。
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適正な表示が行われるように監視執行体制、モニタリングを強化してください
栄養機能食品は、認可型でもなく、届け出制度もなく、企業の自己認証によって成立する制度です。このため、適正な表示が行われるよう、監視執行体制を強化する必要があります。さらに栄養機能食品の問題として、該当する栄養成分ではない成分が一緒に表示されて消費者を誤認させるケースがみられます。こうした点についても事業者の指導を行い、適正に表示が行われるよう、モニタリングと指導を強化してください。