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全国消団連では、12月13日のリスク管理機関との意見交換、15日のリスク管理機関主催の「説明会」の議論を踏まえ、改めて厚労大臣と農水大臣宛に、下記の要望と意見をFAXにて提出しました。




米国・カナダ産牛肉の輸入再開決定に当って、
厚労大臣と農水大臣宛に要望・意見を提出しました。
 

2005年12月16日

厚生労働大臣
川崎 二郎 様

全国消費者団体連絡会
事務局長 神田 敏子
 

米国・カナダ産牛肉等の輸入再開の決定に当っての意見・要望
 

 全国消団連では、11月24日に、消費者・国民の声を聞いた上で輸入再開の是非についての判断をするべきだと要請しました。しかし、12月8日の食品安全委員会の「答申」を受け、12月12日には政府として決定をしました。

 全国消団連では、12月13日にリスク管理機関との意見交換会を開催しました。15日には東京でリスク管理機関による「説明会」が開催されました。これらの議論内容も踏まえ、以下のように改めてリスク管理機関に意見・要望致します。
 

1.輸入再開の決定に至るリスク管理機関の進め方については、極めて遺憾です。

 全国消団連では、消費者・国民の疑問や不安が多い中、理解と納得を得た上で輸入再開の判断を行うべきだと要請してきました。今回の「答申」では、輸出プログラムという上乗せ条件が遵守されることが評価の大前提であり、消費者・国民の疑問もそこに集中していました。食品安全委員会には8846通の意見が寄せられ、リスク管理措置に対する多くの疑問や不安が出されています。しかし、輸出プログラムの実効性確保や検証の方法を具体的に示さないまま、12日に輸入再開を決定しました。こうしたリスク管理機関の進め方については、遺憾と言わざるをえません。

2.査察結果について、丁寧なリスクコミュニケーションを求めます。

 リスク管理機関は、「食品安全委員会に諮問する前に意見交換会を開催した」、「全国7箇所で行われた食品安全委員会主催の意見交換に参加し質問に答えた」と説明しています。しかし、答申には「結論への付帯事項」が付くなど、諮問前の状況とは異なっています。また、多くの消費者は、「答申(案)」の意見交換会では、リスク管理機関への意見は差し控えてきました。当然輸入再開を判断する前に、リスク機関として意見交換会を開催するものと理解していたからです。今回のリスク管理機関の進め方は、消費者・国民の信頼を大きく失わせるものです。

 前定条件の執行と遵守確認がリスク管理機関の責務です。12月13日に派遣した査察団の調査結果について、消費者・国民に対し、プレスリリースやH.P.で公表するだけでなく、今度こそ丁寧なリスクコミュニケーションを実施するべきです。

3.「輸入停止」とする場合の条件を詳細に明示してください。

 「答申」では、「管理措置の遵守が十分でない場合は一旦輸入を停止することも必要」としています。「Q&A」や「説明会資料」で触れてはいますが、抽象的内容にとどまっています。判断基準や対応策、そしてリスク管理機関の考え方について、具体的かつ詳細に明らかにしておくべきです。

 

 
2005年12月16日

農林水産大臣
中川 昭一 様

全国消費者団体連絡会
事務局長 神田 敏子
 

米国・カナダ産牛肉等の輸入再開の決定に当っての意見・要望
 

 全国消団連では、11月24日に、消費者・国民の声を聞いた上で輸入再開の是非についての判断をするべきだと要請しました。しかし、12月8日の食品安全委員会の「答申」を受け、12月12日には政府として決定をしました。

 全国消団連では、12月13日にリスク管理機関との意見交換会を開催しました。15日には東京でリスク管理機関による「説明会」が開催されました。これらの議論内容も踏まえ、以下のように改めてリスク管理機関に意見・要望を致します。
 

1.輸入再開の決定に至るリスク管理機関の進め方については、極めて遺憾です。

 全国消団連では、消費者・国民の疑問や不安が多い中、理解と納得を得た上で輸入再開の判断を行うべきだと要請してきました。今回の「答申」では、輸出プログラムという上乗せ条件が遵守されることが評価の大前提であり、消費者・国民の疑問もそこに集中していました。食品安全委員会には8846通の意見が寄せられ、リスク管理措置に対する多くの疑問や不安が出されています。しかし、輸出プログラムの実効性確保や検証の方法を具体的に示さないまま、12日に輸入再開を決定しました。こうしたリスク管理機関の進め方については、遺憾と言わざるをえません。

2.査察結果について、丁寧なリスクコミュニケーションを求めます。

 リスク管理機関は、「食品安全委員会に諮問する前に意見交換会を開催した」、「全国7箇所で行われた食品安全委員会主催の意見交換に参加し質問に答えた」と説明しています。しかし、答申には「結論への付帯事項」が付くなど、諮問前の状況とは異なっています。また、多くの消費者は、「答申(案)」の意見交換会では、リスク管理機関への意見は差し控えてきました。当然輸入再開を判断する前に、リスク機関として意見交換会を開催するものと理解していたからです。今回のリスク管理機関の進め方は、消費者・国民の信頼を大きく失わせるものです。

 前定条件の執行と遵守確認がリスク管理機関の責務です。12月13日に派遣した査察団の調査結果について、消費者・国民に対し、プレスリリースやH.P.で公表するだけでなく、今度こそ丁寧なリスクコミュニケーションを実施するべきです。

3.「輸入停止」とする場合の条件を詳細に明示してください。

 「答申」では、「管理措置の遵守が十分でない場合は一旦輸入を停止することも必要」としています。「Q&A」や「説明会資料」で触れてはいますが、抽象的内容にとどまっています。判断基準や対応策、そしてリスク管理機関の考え方について、具体的かつ詳細に明らかにしておくべきです。