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いくつかの点での要望と、今後の課題として記載された事項については、充分な調査、研究をしていただけるようお願いしました。




内閣府食品安全委員会
事務局評価課御中

平成17年7月22日
 

「魚介類等に含まれるメチル水銀についての意見」
 

全国消費者団体連絡会
事務局長 神田 敏子
東京都千代田区六番町15
TEL:03−5216−6024
 

 今回の貴委員会が評価されたメチル水銀の健康影響評価について、いくつかの意見を述べさせていただきます。
 

(1)ハイリスクグループの設定について

 今回の評価案では、胎児のみをハイリスクグループとして設定していますが、脳機能が発育段階にあり感受性も高い小児に対する注意喚起も必要と思われます。小児は身体の成長・発達のため大人以上に栄養摂取を必要とすることからも、小児に対するPTWIを設定する必要があると考えます。
 

(2)PTWIの数値について

 JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)の検討では、PTWIとして1.6μg/kg体重/週としています。又、日本人の魚類の食習慣として摂食量の多いマグロ類が、水銀濃度が高い魚類の対象から外れていることなどから、今回の評価結果案である2.0μg/kg体重/週の設定根拠について、マグロ類も含めた、日本人の魚類由来によるメチル水銀の摂取に関するリスク評価として、再考する必要があると考えます。
 

(3)リスクコミュニケーションの実施と今後の課題について

 欧米型の肉食中心の食生活から、魚類を中心とした従来の日本の食生活に基づく献立が現在見直されてきています。

 妊婦についての栄養摂取のあり方は大事なことですが、評価案に記載されているように魚の摂食による栄養学的な有用性とのバランスが重要なことについて、わかりやすい説明が求められます。この点に関しては、関係各省の連携によるリスクコミュニケーションの実施を要望します。

 さらに今後の課題として記載された事項については、充分な調査、研究をしていただけるようお願いします。