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「狂牛病に関する要請と質問」を農林水産大臣と厚生労働大臣にそれぞれ提出しました。


2001年9月25日
厚生労働大臣
 坂口 力 様

全国消費者団体連絡会
        事務局長 日和佐信子
   〒102-0085
東京都千代区六番町15
プラザエフ6F
                            TEL 03-5216-6024
                            FAX 03-5216-6036

  狂牛病に関する要請と質問

  千葉県で発見された狂牛病の疑いがある乳牛は、イギリスでの最終検査の結果狂牛病であると判定されました。予想されていたこととは言え、大きな驚きと不安を感じます。狂牛病が日本で発生する危険性は、EUの専門機関などから以前より指摘されていました。また、この間消費者団体からは、検査の徹底や情報の公開などの要請も出されていたところです。しかし、それにも関わらず迅速に適切な対策がとられないまま、今回の狂牛病発生に至ったことは本当に遺憾に思います。また、農林水産省の説明会直後、問題の牛が肉骨粉処理されていた事実が発覚し、説明内容と大きくくい違ったこと、処理の内容があまりにも非常識であることなど、この問題に対する無責任さ、管理のずさんさが露呈しました。
私たちは日ごろより食品の安全、安心を求めています。狂牛病とはっきり判明した今、消費者の安全性への不安は益々増大する可能性があります。農林水産省と厚生労働省が連携を密にし、発生の原因究明とその徹底対処、そして今後の発生を完全に食い止めるよう、全力で臨んでほしいと思います。
私たちは、安全最優先の対策をとっていただきたく、厚生労働省に以下のように 要請と質問を致します。
 質問へのお答えは、可能な限り早急にお願いします。

<厚生労働省への要請と質問>
  牛肉は安全といわれていますが、日本の牛肉を輸入禁止にする国々が出たり、学校給食で牛肉の使用禁止を決めるところも出てきており、安全性への不安がひろがりつつあります。また、問題の牛が狂牛病であると判明したことで、今後、益々不安が増大することも考えられます。安全である根拠を、改めてきちんと示す必要があると思います。
処理場で生後30ヶ月以上の全ての牛を対象に、異常プリオン検査の実施を決定したことは、評価に値します。しかし、30ヶ月直前の出荷が増える可能性や、牛の月齢が正しく判定されない可能性など心配が残ります。処理場での狂牛病検査は、全数を対象に実施してほしいと思います。処理場での検査が、安全な牛肉の保証につながるよう、万全の措置をお願いします。
(要請)
1. 処理場での狂牛病検査は、全ての牛を対象に行って下さい。
2. 処理場で行われる異常プリオンの検査は、確かな方法と技術で、もれなく行って下さい。
3. 牛の月齢が正しく申請されるよう、審査をしっかり行って下さい。
4. 万が一狂牛病と確認されたときは、焼却処分を確実に行って下さい。
5. 正確かつ迅速な情報公開、情報提供をして下さい。また、必要に応じて説明会など開いて下さい。
以上5項目よろしくお願いします。
(質問)
  1. 牛肉は本当に安全ですか? その根拠も教えて下さい。
2. 牛が解体される際、危険部位が食肉とされる部分に接触するようなことはありませんか?
危険部位の取り除き方も教えて下さい。
3. 処理場での狂牛病検査を、今後全数行う予定はありますか?
4. 検査員の増員は考えていますか?
5. すでに解体処理され、食肉用として保管されているものについては、検査されますか?
6.  「狂牛病検査済」の表示はされますか?
7. 牛由来の原料を用いたサプリメントの安全性は、どのくらい調査されていますか?
8. 情報公開、情報提供は、今後どのようにしていく予定ですか?
説明会を開く予定はありますか?
以上8項目よろしくお願いします。
以 上