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遺伝組換え食品の表示を求める意見書を提出

 全国消団連では、農林水産省 食品表示問題懇談会の「 遺伝子組換え食品の表示のあり方について(案)」に対し、次の意見書を提出しました。


1998年10月9日

農林水産省 食品表示問題懇談会
遺伝子組換え食品部会 御中

全国消費者団体連絡会

遺伝子組換え食品の表示のあり方について(案)
(食品表示問題懇談会報告書案)に関する意見

 貴懇談会が「報告書案」をまとめられ、広く意見を聴取されることに敬意を表します。 私たち全国消費者団体連絡会は、義務表示とするA案を支持します。

 自給率が低く、かつ大豆製品を多く摂取するわが国の食生活や遺伝子組換え食品の流通実態に即し、諸外国に先駆けて「不分別表示」を採用したことは評価できるものです。しかし、表示の目的は、あり方(案)にも書いてあるように、安全性の評価ではなく、商品選択のための情報を知らせるということであり、組換えられたDNA及びたんぱく質が残留しなければ表示をしなくてもよいということにはなりません。また、「不分別表示」が頻用使用されることで消費者が混乱するという意見がありますが、それが現在の遺伝子組換え食品の実態です。この状況を消費者が理解できるように知らせること自体も、大切にすべきことです。

 さらに以下の項目について貴懇談会で検討されるよう要望いたします。

1.「組換えられたDNA及びたんぱく質が含まれるか否かに着目し、含まれる 場合、またはその可能性ある場合には、表示の義務づけを行うこととする」 としていますが、現在の検査体制では、組換えられたDNA及びたんぱく質が 検出できるのは、大豆製品のごく一部でしかありません。したがってほとんどの遺伝子組換え食品は表示の対象外になってしまう可能性があり、この点については納得がいきません。そのためのネガティブリストは不要と考えます。

2.加工食品の主成分の範囲については、十分な検討合意の上で一定の範囲を決定し、表示を行なう必要があります。

3.今後の検査体制の強化を求めます。検出技術の開発が早急に求められています。

以上