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学習会開催報告

電力自由化学習会パート2
〜電力自由化の現状と今後の課題解決に向けての検討〜

日時 : 6月30日(木)18:00〜20:00

会場 : 主婦会館プラザエフ5階会議室

参加者 : 33名

講師 : 矢野 洋子 氏(消費者委員会公共料金等専門調査会委員、前東京消費者団体連絡センター事務局長)
小熊 竹彦 氏(日本生活協同組合連合会政策企画部長)
新川 達也 氏(経済産業省電力・ガス取引監視等委員会総務課長)

概要(消団連事務局による要約)

消費者委員会「電力小売自由化について注視すべき論点」について

(矢野氏)

  • この論点は本年5月、消費者委員会の公共料金専門調査会が消費者の利益の擁護及び増進の観点からとりまとめたもの。その過程では多くのヒヤリングを実施した。
  • 今後注視すべき論点として、料金プラン・事業者からの情報提供、電力比較サイトによる情報提供、消費者相談への対応、消費者への周知等、など6項目を挙げ、引き続きフォローアップを行うこととした。

≫ 全国消団連「電源構成等の情報開示に関するアンケート」結果概要(全国消団連)

日本生協連「わが家の電気・ガス料金しらべ」調査結果(速報版)概要

(小熊氏)

  • 消費者を対象に5月の請求書についてのアンケートを実施、今回は6月9日まで回答分の速報版について報告(確定版の公表は7月を予定)。
  • 5月までに電力会社を切り替えたのは回答者の3%、電力会社は変えず料金メニューを切り変えた家庭は回答者の3%。
  • 電力についての特徴的なコメントから、①比較サイトが複数あり比較検討が可能だということの周知が必要、②改めて請求書を確認したら聞きなれない料金がかかっていた、などの疑問にも答えていかなくてはいけない、ということなどがわかった。
  • この調査をきっかけに、来年4月に自由化になる都市ガスや、LPガスの料金にも関心を持ってもらいたい。

4月以降の電力小売自由化に関する状況および「電力の小売営業に関する指針等に係る取組状況に係る調査」結果概要

(新川氏)

  • 4月の自由化開始以後、スイッチングの申込件数は一定の割合で増えている。6月3日現在、電力会社を切り替えたのは2015年の一般家庭の通常の契約口数の1.7%。4月末現在、電力会社は変えず料金メニューを切り替えた比率は3.9%
  • 自由化にともない発生した不具合等については一部を除き解決している。
  • 「電力の小売営業に関する指針等に係る取組状況に係る調査」を5月に実施し、その結果を受け、「電力の小売営業に関する指針」の改定のほか必要な対応を進めている。

パネルディスカッション(新川氏・矢野氏・小熊氏)、参加者との意見交換

 まずは参加者に挙手でアンケートを実施。すでにスイッチをした方は5名(参加者の15.2%)、比較サイトの閲覧経験がある人は6〜7割でした。つづいて休憩中に参加者から寄せられた質問に答え、コメントをいただく形で進行しました。続いてのパネルディスカッションでは、

  • 自由化開始以後の比較サイトの充実、進化
  • 比較サイトを活用することによる効果(自分の居住エリアについての情報が得られる)と留意点(全事業者を網羅しているわけではない)。
  • 総日者からの相談について、国民生活センターと電力・ガス取引監視等委員会との連携の具体例。
  • スマートメーターの普及が進むことで期待出来ること(消費者の節電意識の向上など)

などの点について意見交換を行いました。