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学習会 『製品安全の“今”を探る〜自転車〜』 を開催しました

日時 2015年4月10日(金)18:00〜19:30

会場 主婦会館プラザエフ 5階会議室

講師 一般社団法人 自転車協会

参加 21名

※PLオンブズ会議と全国消団連で共催しました。

 身近な乗り物の自転車ですが、走行中に突然壊れ、乗っていた人が大けがをする事故が増えています。

 「気づいたら顔中血だらけ。」「まさかボキッと、ぐにゃっと曲がってしまうってことは予想してなかったです。」

 報道では、事故に遭った方々のそんなコメントも紹介されています。

 走行中に自転車が壊れて、けがをしたり、危険な目にあったという相談の数はこの10年で2倍以上。なぜ増えているのか?。そんな問題意識からPLオンブズ会議4月の定例会では「自転車」を取り上げることとし、自転車協会から現状と課題・取組みについてプレゼンテーションをいただきました。

 プレゼンテーションでは、先ず「自転車の製品としての安全基準を定めた法律が日本にはない」ということに驚きました。自転車協会の認定するBAAやSBAA、製品安全協会のSGなどの安全規格はあるものの、あくまでも自主基準なので、法的な拘束力はありません。したがって、これら基準を満たした自転車の数は全体の4分の1程度にとどまっているそうです。

 そして、実は国内の自転車は、9割以上が輸入品になっているとのこと。1990年に関税が撤廃されると輸入が増加し、2000年には国産を上回るようになりました。

 輸入製品の安全性のチェックはどうなっているのか?。店舗での販売とネットでの販売では、違いがあるそうです。メーカーの直営店で販売される場合は、港近くの事務所でフレームの強度、部品の不備などをチェック、さらに試し乗りも行い、異常があれば、その種類全ての出荷を取りやめたりするそうですが、ネット販売の中には、十分チェックが行われない場合もあり、欠陥品が出回るリスクが高くなっているとのこと。

 学習会で自転車の製品事故が多発している現状を知り、国は安全基準を定めることを検討する時期に来ているのではないかと思いました。海外では国が安全基準を設けているところもあります。アメリカ、イギリス、フランスでは、強制力のある基準を設けて、適合していない商品の販売を禁止しています。また、検査機関が行う検査で一定の基準を満していないことがわかると、ホームページ上にその製品と会社の名前が公表される仕組みになっています。