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学習会開催報告
「割賦販売法改正に向けて」
〜私たちが安心して利用できるクレジットカード取引の在り方を考える〜

日  時:2015年1月14日(水) 18:30〜20:00

会  場:主婦会館プラザエフ5階第2会議室

講  師:山田 茂樹さん 
内閣府消費者委員会委嘱調査員・司法書士

大谷 聖子さん 
割賦販売小委員会委員・NACS 消費者相談室副室長

参加者:16名

【開催趣旨】

 クレジットカード取引によって、消費者の購入機会が拡大するとともに、円滑な支払が可能となりますが、一方で、PIO-NET によれば消費者からの相談件数は平成16年度から平成25年度までの間に約3.2倍に増加しています。インターネット取引でもクレジットカードの利用が進んでおり、消費者が安心してクレジットカードを利用できる環境を整備することの重要性もますます高まっています。経済産業省は、消費者委員会「クレジットカード取引に関する消費者問題についての建議」を受けて、割賦販売小委員会を設置し、委員会での「中間的な論点整理」に対してパブリックコメントの募集を始めました。消費者団体として、どのような意見書が今後の論議に活かされるかを考え合うために学習会を開催しました。

【内容】

○消費者委員会の委嘱を受け、クレジットカード取引に関する消費者問題に関する調査にあたられた山田さんより、調査結果とそれを踏まえて出された消費者委員会建議について説明していただきました。

〈実態〉

  • 販売業者等(加盟店)の悪質な行為が原因であると考えられるトラブルが多く、加盟店の管理についての制度が取引の複雑化、重層化に十分対応してきていない。
  • 消費者トラブルが急増している翌月一括払いの取引について、制度上の問題があり、被害が発生した際の事業者の不十分な対応につながっている。
  • クレジットカード取引に関する消費者への情報提供等について改善の余地があると考えられる。

〈建議項目〉

  1. 加盟店の管理の徹底に係る制度整備
  2. 翌月一括払い(マンスリークリア)の取引における抗弁の接続等の制度整備
  3. クレジットカード取引に関する消費者教育及び情報提供等の充実

○大谷さんより、割賦販売小委員会委員での話し合いの結果まとめられた「中間的な論点整理」の課題と消費者被害防止のための実効性ある法規制にするために、盛り込むべき内容についてお話されました。業界側委員と意見が対立する場面もあり、2月からの後半の審議に国民の多数の意見が必要とのことで、提出する意見のポイントを話し合いました。