[このページについてのご意見、お問い合わせなどはメールにて webmaster@shodanren.gr.jp までお送りください。]

全国消団連・トップページへ戻る


ふりかえりの会を開催しました
「食品表示基準の検討」に関するふりかえりの会

【日  時】 12月22日(月)18:00〜20:00

【会  場】 主婦会館プラザエフ5階会議室

【進  行】 山根 香織さん 主婦連会長 全国消団連共同代表

【講  師】 鬼武 一夫さん 日本生協連 品質保証本部部長
板倉 ゆか子さん 消費生活アナリスト
河野 康子 全国消団連事務局長

【参加者】 28名

【開催趣旨】

 2013年6月に食品表示法が成立し、2年以内の施行に向けて消費者委員会食品表示部会で食品表示基準についての検討が進められてきました。その作業も終了しつつあります。部会の委員を務めた鬼武一夫さん(日本生協連)、板倉ゆか子さん(消費生活アナリスト)、河野康子(全国消団連)も参加し、食品表示基準策定に係る審議の経過、今後の課題などについて、ふりかえりの会を持ちました。

【内容】

 まず、日本生協連の鬼武さんから、食品表示基準策定に係る審議の経過について報告していただきました。

1. 食品表示法、食品表示基準の経緯 … 2013年6月に食品衛生法、JAS法、及び健康増進法の食品表示に関連する規定を統合して食品表示法が公布された。食品表示部会において食品表示基準を審議した後、10月に答申が出され、2015年春に施行予定である。
2. 食品表示基準の策定方針及び審議の進め方 … 現行58本の基準を1本に統合して、消費者の求める情報提供と事業者の実行可能性とのバランスを図り、双方に分かりやすい表示基準を策定することを目標とし、食品表示部会の下に調査会を設置し議論が開始された。
3. 食品表示基準に係る審議 … 3つの調査会(生鮮食品、業務用食品に関する調査会・加工食品の表示に関する調査会・栄養食品に関する調査会)で検討され、報告書がまとめられた。異種混合の取り扱いや製造所固有記号、表示レイアウトなど「さらに検討が必要」とされた項目もある。
4. 現行制度からの変更点 … @加工食品と生鮮食品の区分の統一、A製造所固有記号の使用にかかわるルールの改善、Bアレルギー表示に係るルールの改善、C栄養成分表示の義務化、D栄養強調表示に係るルールの改善。さらに機能性表示食品、栄養機能食品も表示基準の中に盛り込まれた。

 その後、委員として参加した板倉さん、河野も加わり山根さんの進行で委員として参加してのふりかえり、内容の評価、今後の課題について報告していただきました。

 後半の質疑応答では、食品表示を考える市民ネットワークの会から「答申」対する抗議書提出の報告や、来年春からの施行に向けて消費者も学習が必要である、という意見など活発な意見交換が行われました。

【参加者アンケートより】

  • 今後、消費者が表示をどう読み解き、利用できるかを話し合うべき。消費者が利用する上で不足な点をさらに行政に訴えることを考えてはどうかと思いました。
  • 表示項目ごとに具体的な議論にまで落とし込めなかったので、継続した議論が必要だと思いました。
  • 日本の食品表示は問題は多くあるが、一定レベルにあると思っています。消費者が知見を広げたり、学んだりできるものにできるとよいと思います。
  • 消費者委員会委員の責任が重大であり、消費者の様々な意見を踏まえて発言する必要があることが分かりました。