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ほんとのこと知りたい学習シリーズ・学習会
「メディアからの食情報にまどわされないために」を開催しました
 

 消費者は「安全な食品」や「食にまつわる健康情報」に高い関心を持っています。

 そして社会には氾濫しているといってよいほど、「○○に含まれる成分△△は体によい」「◇◇を食べると体脂肪が落ちる」等など、食品に関する様々な情報が飛び交っています。

 あふれんばかりの情報に翻弄されることなく、消費者が「食」に関する情報を正しく読み解き、食生活に活かすことはとても難しいのが現状です。

 全国消団連は「食の安全とは何か」を考え、食の安全に関する様々な情報を読み解くためには、学習することが必要であると考えています。昨年度より「ほんとのこと知りたい学習シリーズ」と銘打って、学習会を開催してきました。そして2010年度の第二弾として、9月28日に主婦会館プラザエフにて、情報の読み解き方をテーマに、学習講演会を開催しました。

 フードファディズム研究の第1人者である群馬大学教育学部教授の高橋久仁子さんを講師にお招きして、私たち消費者がよいと思い込みがちな情報をどのように読み解くのかを学習しました。今回は消費者団体のメンバーや事業者など、40名の方にご参加いただきました。

 高橋先生は、テレビの健康情報娯楽番組や商品のキャッチコピーなどを例にあげて、社会に「フードファディズム」を引き起こすような情報が氾濫していること、それらの情報が「適切に食べること」を見えにくくしていること、その一方で、「栄養」に対する消費者の過剰な期待がフードファディズムを蔓延させていることをお話しくださいました。

 そして、情報を批判的に読み解くこと、「食の安全性」だけでなく「情報の安全性」にも関心を持って情報を鵜呑みにしないことをお願いしたいと締めくくられました。

 質疑応答では、「信頼の置ける情報提供者としての役割をもつ消費者団体へのアドバイスは?」との質問に対しては、「宣伝・広告の実態を定常的にウォッチングする部門をつくるべき。そして、事例を集め、見解をきちんと持てる人々が考え方を整理し、決して独りよがりに陥らない評価を行うことが大切」とのお答えをいただきました。

 参加者から次のような感想をいただきました。

  • 商品や広告をつくる部署の人間にこそ聞いてほしいところ。「バランス栄養食」というキャッチコピーの付いた商品にPFCバランスの値をみるというのは勉強になった。
  • 伝えることの重要性と難しさに悩む日々です。口当りの良い言葉でなく、心に響く言葉で情報を伝えることの重要性について考えさせられました。
  • キャッチコピー、広告文字を鵜呑みにしないことは分っていても、つい体に良いと言われると気持ちがフラつく。改めて、行間にだまされないように気をつけたいと思った。信頼できる内容・情報かの判断ができる力をつけることも消費者教育の一つなのかと思いました。

 全国消団連は、今後とも「食の安全」をめぐる諸問題について学習会を開催いたしますので、皆さんもぜひ一度ご参加ください。

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