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「トクホ」と「エコナ」学習会を開催しました
 

※当日のアンケート結果と質問内容はこちら

 10月23日に東京四ツ谷の主婦会館プラザエフにて表記「トクホ」と「エコナ」学習会が開催されました。参加者は95人であり、特定保健用食品などへの関心が相変わらず高いことが示されました。以下概要を記します。開会・司会進行は全国消団連阿南事務局長が担いました。

 講演1は「特定保健用食品について」と題して独立行政法人国立健康・栄養研究所情報センター長梅垣敬三さんが話されました。短い時間配分の中で「保健機能食品制度」について分かり易い説明がありました。医薬品と健康食品の違いについて「品質」「病者と健常者」「医師・薬剤師の介在と消費者の自由選択」の3つの違いについて整理されました。特定保健食品の適切な利用法と機能性を標榜した食品とのつきあい方についても述べ、「情報は冷静に判断し、健康食品のリスクとベネフィットも消費者自身が総合的に判断する必要がある。」とアドバイスされました。

 講演2は「エコナ関連製品に対する弊社の対応について」と題した資料を活用して花王の執行役員安川拓次さんから丁寧に説明が行われました。今後(1)わかりやすい情報提供とコミュニケーションの努力(2)グリシドール脂肪酸エステルの低減の実現(3)グリシドール脂肪酸エステルの代謝研究の促進(4)上記を踏まえたグリシドール脂肪酸エステルの総合的な安全性評価と更なる低減策の研究推進を進めると述べました。

 質疑応答を行いました。回答は梅垣先生、花王の安川執行役員に加えて、品質保証本部青木秀子理事が参加しました。質問をコーディネ−ター(阿南事務局長)が取り纏め、各回答者からコメントしていただきました。質疑応答の冒頭でNACS(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)が提出した意見書について「科学的根拠に基づいて議論をしよう」ということが意見書の趣旨であるなどのコメントがありました。その後、(1)トクホ制度の意味(2)「トクホ」製品のヒトでの検証について(3)効果的な摂取の方法の消費者への情報提供(4)「トクホ」の再評価の仕組み(5)花王からのメディアや国への要望(6)DAGのプロモーション作用について(7)エコナの再発売にあたってのDAGの問題(8)発売後10年間の影響についの疫学調査(9)諸外国のメディアや消費者の反応(10)脱臭工程で生じるグリシドール脂肪酸エステルなど多岐にわたる質問への回答がなされました。

 アンケートには「本会の主旨が明確(科学的に冷静に議論)で良かった。内容的にもバランスが取れていたと思います。」「冷静な議論が出来て良かったと思います。」「梅垣先生のお話がわかり易かった。トクホについて基本的なことをお話いただいて本当に良かった。」「物事の本質が判るこのような勉強会は参考になります。」などの書き込みがありました。全体的に見て消費者の「もっと良く知りたい」との希望と研究者・事業者の「丁寧な説明」が上手くかみ合った学習会となりました。

以上