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ユニカねっとシンポジウム
さあこれからだ!! 消費者庁&消費者委員会
 

 7月14日(火)18時より、主婦会館プラザエフ 7階カトレアで、ユニカねっとシンポジウム「さあこれからだ!!消費者庁&消費者委員会」が開催され、約170名が参加しました。

 今秋、創設が決まった消費者庁・消費者委員会には、情報収集・公開の仕組み、消費者庁・消費者委員会と消費者団体とのかかわりについてなど、まだ多くの課題があります。このシンポジウムでは、これらの課題についての意識を共有し、消費者庁・消費者委員会が真に消費者目線で動き出すための取組みを確認することを目的として、開催されました。

 まず、パロマガス湯沸かし器事故被害者遺族の上島幸子さん、シンドラーエレベータ事故被害者遺族の市川正子さんが、それぞれ待ちつづけていた消費者庁・消費者委員会創設が決まった今のお気持ちや、寄せる期待などをお話されました。参加者一同、お母さん方の思いの深さに心打たれました。

 中でも一番の注目は、『「消費者庁・消費者委員会」ってどんな組織?』と題した、パネルディスカッションでした。2月のユニカねっとシンポジウム「早く作ろう消費者庁」の中で、ユニカ劇団が寸劇で取り上げた悪徳商法被害・製品事故・不当表示について、消費者庁・消費者委員会設立後、それぞれの問題がどのように対応されるかについて、ユニカねっと代表幹事・弁護士の宇都宮健児さんと全国婦人団体連絡協議会の加藤さゆりさん、消費者被害にあったおじいさん、製品事故に遭ったお母さん、偽装表示のうなぎ販売業者の役に扮したユニカねっとの皆さんとのディスカッションの中で、判りやすく解説されました。

 宇都宮さんは「消費者庁は消費者被害情報・事故情報を一元的に集約し調査・分析する。いわば『政府全体の消費者行政の司令塔』となる。国だけではなく、各都道府県でも地方からの情報も一元化されるよう、地方消費者行政活性化計画も進んでいる。また、消費者委員会は、消費者庁の『お目付け役』。消費者被害などの重要事項について内閣総理大臣や関係大臣、消費者庁長官に対し意見を言ったり、対応や報告を求めたりすることができる。形ができても、中身はこれから。消費者の皆さんは、国へも、生活する市町村や都道府県へも、きちんとした対応がされるように声を出していってほしい。」と、説明されました。(全国消団連・阿南事務局長扮する)被害者のおじいさんの、「消費者庁は、被害者も含め、みんなで作っていかなければいけない組織なんだね」という言葉は会場の皆さんの共感をよんでいました。

 最後に「すでに、消費者庁長官、消費者委員会の設立準備参与や参与代表の人選方法、事故情報の一元化や公開方法など、問題や課題も多い消費者庁・消費者委員会ですが、私たち消費者の運動でより良いものにしていこう」と原早苗代表幹事がまとめられました。