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第45回全国消費者大会アピール
 

 第45回全国消費者大会は、「消費者パワーで未来を創ろう 〜 安全で安心してくらせる平和な社会を」をテーマとし、1日日程で開催し、のべ約800名が参加しました。

 分科会では、消費者政策、食品に関する情報氾濫、税金・社会保障制度、裁判員制度、地球温暖化、くらしと憲法など、私たちのくらしを巡るさまざまな問題・課題について話し合いました。また全体会では、特に今年大きな問題となっている製品の事故を中心に、くらしの安全・安心のテーマを取り上げました。

 大会を通じて、いま私たち消費者が当面している多くの問題や課題について、学習し交流し学びあうことができました。

 いざなぎ景気を超える景気回復が言われる一方、所得格差が拡大し、社会保障制度のあり方も問われています。消費者の権利や利益が守られず、日々の安全・安心が脅かされる現状のもとでは、将来のくらしに不安は増すばかりです。

 他方、続発する製品事故、度重なる生命保険会社・損害保険会社の保険金不払いの発覚、繰り返される談合。これら日々の報道に接し、多くの消費者・国民は心を痛めています。当事者は、基本的なルールを守り社会的責任を自覚し、信用を高める努力をすることが求められます。

 製品の安全を確保するには、事業者が安全な製品の提供に努めることが第一です。製品の事故情報や危険・危害情報などの収集・分析、消費者への速やかな情報提供など、製品事故の防止・拡大のための仕組みづくりが求められています。

 私たち消費者も、くらしの現場から積極的に発言していくことが重要です。日々の私たちの行動によって、事業者や行政との間に適正な緊張関係が保たれ、事業者や行政の対応を変えていく大きな力になります。

 消費者基本計画が閣議決定され、毎年実施状況について見直し評価が行なわれる枠組みができ、消費者が意見を述べる機会が増えました。また、消費者被害の防止・救済のために、消費者団体が訴訟できる制度が制定されるなど、新しい仕組みや制度を消費者団体が有効に生かし、成果をあげていくことが求められています。

 消費者に関する問題や課題は、国内外の動きとも大きく関わります。消費者・消費者団体も社会の動きに関心を持ち、地域のさまざまな団体や組織、専門家の皆さんとも連携しながら、安全で安心して暮らせる消費者重視の社会の実現ために、消費者パワーを発揮していきましょう。

 2006年11月29日

第45回全国消費者大会 全体会